日本の緑茶は茶葉を蒸して製茶する方法が一般的ですが、蒸す代わりに茶釜と呼ばれる釜で炒って製茶されたお茶は、釜炒り茶と呼ばれます。釜で炒ることにより生葉特有の青臭さが飛び、釜香(かまか・かまこう)と呼ばれる香ばしい香りが生まれます。
茶葉を炒って製茶する方法は、中国の緑茶では多く採用されていて、戦国時代末期に中国から日本に伝わったと言われています。その後、日本では蒸し製緑茶が一般的になり、日本で釜炒り緑茶を製造している作り手が少なくなりました。今では、九州の一部の限られた地域でのみ作られており、作り手が少ないため釜炒り茶は幻のお茶とも呼ばれます。
この記事では、釜炒り茶の特徴と美味しい淹れ方をご紹介します。
抽出したお茶は下の写真のような見た目になります。
茶葉とお茶の見た目の特徴
釜炒り緑茶の茶葉は、くるっと丸まった形状が特徴です。抽出したお茶の水色(すいしょく)は、オリーブグリーンとも言われる、透き通った黄緑色をしています。
味の特徴
口当たりがよく、旨味や甘味を優しく感じることができます。また、釜炒り茶らしい爽やかな苦みや渋みを感じることができます。
香りの特徴
釜炒り茶の最大の特徴とも言える、香ばしい釜香(かまか・かまこう)をお楽しみいただけます。
抽出条件
茶葉量: 7g(ティースプーン3〜4杯) 湯量: 300ml 抽出温度: 70度 抽出温度を85度程度に上げると、より強い香りを楽しむことができます。 抽出時間: 1分半
おすすめのティーマリアージュ
・ブラータチーズ(その他フレッシュ系チーズ) ・おせんべい ・オリーブ
抽出の温度や時間を微修正することでさまざまな表情を見せてくれるのも釜炒り緑茶の特徴です。teploティーポットを使えば、最適な抽出条件で自動抽出することができます。気になる方はぜひチェックしてみてください。
いちど釜香の沼ハマったら抜けられないかもしれません。幻の日本茶、覚悟してお召し上がりください!
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