感覚で信じてしまっているお茶にまつわる情報や都市伝説を、データを使って勝手に検証シリーズ(本当にシリーズになるかはわかりません)。
前回はお茶とコーヒーのカフェイン量について、文部科学省のデータを用いて検証し、最終的には文部科学省のお茶に対する愛の大きさに感心する斜め上の結果に落ち着きました。
中国茶で飲まれているお茶と聞くと「烏龍茶」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
今回は手短に、中国で最も飲まれているお茶の種類についての統計データをご紹介します。

結論としては、Statistaのレポートによると、2021年に中国で生産されたお茶のうち、一番多いお茶の種類は緑茶で、その割合も全体の60.3%と、他を圧倒的にリードしています。
最も生産されているお茶と最も飲まれているお茶は、正確には別の統計ですが、おそらく中国国内の需要に即した生産がされていると思いますので、中国では緑茶が一番飲まれていると言っても問題ないのではないかと思います。
ということで、中国では烏龍茶が一番飲まれている説は、立証ならずでした。
ちなみに、2番目は紅茶で14.2%、3番目はプーアール茶等の後発酵茶で13%、4番目でようやく烏龍茶が入りますが、その割合は全体の9.4%でした。
感覚とは少し異なる、意外な結果ですね。
ちなみに、中国で飲まれている緑茶は、日本で一般的に飲まれている蒸し性の緑茶とは異なり、釜で炒って作られる緑茶が一般的です。
日本では蒸し製の緑茶が主流なので、生産量が少ない釜炒り製の緑茶は幻のお茶と呼ばれることもあります。
蒸し製の緑茶は、日本でガラパゴス的に発展してきた特殊な製法なんですね。
データで勝手に検証シリーズ、飽きるまで続けていきたいと思います!