ウィスキー「カティーサーク」とお茶の関係

カティーサーク

「カティーサーク」というウィスキー、お酒好きの方なら聞いたことがあると思います。
このカティーサークというお酒の名前は、ラベルにも描かれている船の名前「カティーサーク号」に由来していて、実はお茶と関わりが深いことをご存知でしたか?

19世紀に「クリッパー」と呼ばれる大型帆船が活躍していました。クリッパーは積載量よりも速度を重視していて、従来18〜24ヶ月を要していた輸送が、100〜120日前後まで縮まったそうです。最大1/8になっているので、すごいスピードですよね。
このクリッパーと呼ばれる船は、お茶を輸送する場合はティークリッパー、羊毛を輸送する場合はウールクリッパーなど、積載するものの種類で呼び分けられていました。ティークリッパーは中国でできた紅茶をできるだけ早くイギリスに届けるために作られたクリッパーで、ティークリッパーとして活躍した船のひとつが、カティーサーク号です。
カティーサーク号は、現役時代に中国ーロンドン間を8回渡航していて、1回の渡航で運んだお茶の価値は現在の価値に換算すると約20億円と言われています。

カティーサークが活躍していた時期、ウィスキーのカティーサークは、1923年にイギリスでワインやスピリットの商売をしていたBerry Bros. & Ruddによりアメリカに向けた新しいウィスキーとして開発されました。その時ロンドンのドックに停泊していたティークリッパー「カティーサーク」から、ウィスキーのカティーサークが名付けられたとのことです。

お茶をできるだけ早く運ぶために活躍していたカティーサーク号から名付けられたウィスキーが世界で活躍する。嗜好飲料を巡ってお茶からお酒へと繋がっていくのが、すごく興味深いですね。

実はCutty Sark号、その後、Ferreira、Maria do Amparoと名前を変え、その後Cutty Sarkに戻りました。
ティークリッパーとして働いた後はウールクリッパーとしても働いています。
カティーサーク、華奢で美しい見た目からは想像できないほどの苦労人、仕事人、です。
ちなみに、ウィスキーのカティーサークはアメリカ向けに開発されましたが、アメリカは1920年から1933年までは禁酒法の中。禁酒法の中でもカティーサークはアメリカで人気とウィスキーブランドへと成長をしました。

お茶の本題とは外れてしまいますが、カティーサーク号を巡る歴史を調べてみても面白そうですね。今後深堀りしてみたいと思います。
カティーサーク号に思いを馳せながら、今夜は紅茶を楽しんでみてはいかがでしょうか?


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