やぶきたってどんなお茶?やぶきたの歴史と産みの親をご紹介

やぶきた

「やぶきた」というお茶の品種は、誰もが聞いたことがあるのではないでしょうか?
こちらの記事で紹介したとおり、やぶきた品種は日本でトップシェアを誇っていて、日本で生産されているお茶の67.6%はやぶきた品種です。
この優秀なやぶきた品種は、1908年に杉山彦三郎という人物によりつくられ、1953年に農林水産省の登録品種になりました。

このやぶきたという名前の由来は、実は竹やぶの北側という意味だったのをご存知でしたか?
1908年、杉山は、現在の静岡県静岡市駿河区の竹藪を開拓して茶畑をつくりました。
杉山は、茶の木の中から優良な2本を選定しました。そのうちの1本が、かつて竹藪だった土地の北で育った茶の木でしたので、藪北(やぶきた)と名付けられました。そのため、同時に藪南(やぶみなみ)も誕生しているんです。

このやぶきたという品種、1908年に発見されて1953年に登録されるまで、45年間も経過しています。
実はこの長い期間の間に、杉山彦三郎という人物は非常に興味深い人生を送っています。
今となっては、品種改良という言葉が一般的ですが、杉山がお茶の品種に着目していた当時は、品種改良という概念が一般的ではなく、様々な種類のお茶を混ぜることで美味しいお茶ができると考えられていました。
ですので、当時杉山は変人奇人として扱われていました。
周りからどのような扱われ方をしても、お茶の品種を信じた一人が作り上げた「やぶきた」。
この品種が100年以上経った今でも最大のシェアを誇っているというのは、すごいことですよね。
今後は、杉山彦三郎という人物を深堀りして紹介したいと思います。


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