インドネシアジャワ島の紅茶「ジャワティー」とは？　歴史から美味しい淹れ方までご紹介

紅茶の世界には、さまざまな産地や種類があり、それぞれに特徴的な風味や歴史があります。今回は、その中でもインドネシアのジャワ島で生産される「ジャワティー」に焦点を当て、その歴史や特徴、美味しい淹れ方までを詳しくご紹介します。

ジャワティーの歴史

ジャワティーは、インドネシアのジャワ島で生産される紅茶で、独自の歴史を持っています。ジャワ島では、17世紀後半にオランダ植民地時代に中国から輸入された茶樹の栽培が始まりました。しかし、産業としての紅茶栽培が本格的に始まったのは、19世紀後半のアッサム種の導入からです。ジャワティーの栽培地は、主に西ジャワの高原地帯に広がっており、標高1500メートルを超える地域で生産されています。標高は高いですが、上の写真のように、傾斜は緩やかで比較的平坦な場所でお茶が栽培されています。

ジャワティーの生産は、一時的に第二次世界大戦後や独立戦争による茶園の破壊などで衰退しましたが、1970年代には世界銀行の支援やスリランカからの技術指導を受けて復活しました。現在では、インドネシア国内で消費される紅茶はもちろん、輸出もされています。

ジャワティーの特長と味わい

ジャワティーは、その軽快な味わいと穏やかな渋みが特徴です。スリランカのセイロンティーに似た風味を持ち、後味がさっぱりとしているため、食中茶としても人気があります。ジャワティーの茶葉は、BOP（ブロークン・オレンジ・ペコー）やCTC（Crush, Tear, Curl）といった形状で生産され、品質も安定しており、世界中で一定の評価を受けています。

日本におけるジャワティー

日本では、ジャワティーの存在感はあまり大きくありませんが、ペットボトル飲料の「JAVA TEA」はインドネシア産の紅茶を使用しており、その名の通りジャワティーをベースにしています。一方で、ジャワティーの主要な輸出先は中国やロシアが多く、これらの国々で広く消費されています。ジャワティーは、その軽い飲み口が多くの国で評価され、紅茶市場において独自の地位を築いています。

ジャワティーと一緒に楽しむ料理は？

ジャワティーはその軽快な味わいとさっぱりとした後味が特徴で、様々な料理と相性が良い紅茶です。特に、インドネシア料理のスパイシーな料理や揚げ物と合わせると、その渋みと清涼感が料理の味を引き立てます。ナシゴレンやサテのような香辛料を多用した料理と組み合わせると、口の中をリフレッシュさせ、料理の重さを和らげる効果があります。また、甘さ控えめのデザートやフルーツとも相性が良く、食後のひとときにぴったりです。

ジャワティーの美味しい淹れ方

ホットで楽しむジャワティーの淹れ方:

1. お湯の準備: お湯を沸騰させ、ティーポットを温めます。
2. 茶葉の量: ティーポットに茶葉を入れます。1杯分（約150ml）につき、ティースプーン1杯（約2.5g）が目安です。
3. お湯を注ぐ: 沸騰したお湯を茶葉の上に注ぎ、蓋をします。
4. 抽出時間: 1分程度蒸らします。ジャワティーは茶葉が細かいため、抽出時間は短めが基本です。
5. サーブする: 抽出が終わったら、カップに注ぎます。お好みでミルクや砂糖を加えても楽しめます。

アイスティーで楽しむジャワティーの淹れ方:

1. 茶葉の量: ティーポットに茶葉を入れます。ティースプーン1杯（約2.5g）の茶葉に対して、約80mlのお湯を準備します。
2. 抽出: お湯を注ぎ、ホットの抽出時間の約2倍、目安としては2〜3分間抽出します。
3. 急冷: 抽出後すぐに、お湯と同じ重さの氷を加えて急冷します。
4. サーブする: 急冷したお茶を、氷が入ったコップに注いで出来上がりです。

夏の暑い日に、インドネシア料理とジャワティーを一緒に楽しんでみるのはいかがでしょうか？